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虫歯で大きな穴があいた時の治療について (レントゲン 症状 治療方法)

歯に大きな穴があいだけど痛みは軽度なのに、歯医者さんで神経をとるかも、と言われた経験はないでしょうか?穴があいていることは鏡で見たり舌で触ったりしてわかりますが、大事な事はその虫歯がどこまで進行しているか?です。それを知るためには患者さんとの問診、触診のほか、レントゲン写真が大切になります。

レントゲン撮影をすることで術前に虫歯の範囲と神経の位置関係を大まかに把握する事ができます。

虫歯の範囲が神経と離れていて、症状としては物が詰まった時少し痛いとか冷たいものが少ししみる程度であれば虫歯で柔らかくなっている部分を丁寧に取り除き、適切な材料で封鎖をすれば治療は完了です。

虫歯の範囲が神経と交通して、症状としては何もしなくてもずっと痛かったり、今は痛くなくても夜間に痛み止めを飲むほど痛かったり、たたくと響いたり、飲食後数分間ずっと痛みがあるような場合は歯の神経を取る治療になります。正しくは「抜髄」といい、歯髄(歯の神経)を除去したあと歯髄のあった空洞を清掃し封鎖しやすいようにととのえる処置です。その後の一連の治療を根管処置とよびます。根管処置が終わった後封鎖して詰めるか被せる治療になります。

問題になるのは、レントゲンではほとんど神経と交通しているのに、ほとんど症状が無く冷たいものがしみるとか、食べ物が詰まった時だけ少し痛く食片を取ったら痛くなくなるくらいの症状の場合です。当院では、まず麻酔をせず軟化牙質という虫歯で柔らかくなったものを小さなスプーンのような物(エキスカ)で慎重に除去してみます。この時かなりの痛みが発現するようなら神経まで達しているので抜髄になります。あまり痛くなくエキスカと低速エンジンで軟化牙質を除去できれば神経を保存して封鎖して埋めて様子を見ます。治療中、全く痛みが無い場合は虫歯の進行により、神経が死んでいる場合もあります。神経が死んでいれば死んだ神経を取り根管処置にになります。

歯の神経を取ると、痛みは取れるのですがいい事ばかりではありません。抜髄を含めた根管処置についてまた随時お話していきます。