子供の歯ブラシによる事故 ( 喉突き事故 どのような歯ブラシがよいか)
2021年にまとめたデータによりますと、2016~2021年までに歯ブラシが原因で受傷して病院に受診した例は120例報告されており、そのうち3歳以下の事故が104例で、特に1~2歳児に多い事が分かりました。事故のうち3分の2は通院や入院が必要となる大きな怪我であった事から、保護者が日頃から注意していく必要があります。
1歳を過ぎる頃にはひとりで立ち、歩くことができるようになるものの、運動機能も未熟なために口腔外傷が起こりやすく、乳幼児が歯ブラシを口に咥えたまま転倒すると、歯ブラシが口蓋や口の中の粘膜や組織に突き刺さる重大な事故に繋がる事があるのです。
対策としては、乳幼児がひとりで歯磨きをする時はマットやクッションなどの不安定な場所は避け、保護者の見守るなかで座って行う事を勧めます。また、歯磨き事故防止機能の付いた歯ブラシを使用する事や歯磨き以外では歯ブラシを持たせないという事も事故防止に繋がります。
乳歯が生え揃って3歳くらいから、子供は自分で歯ブラシを持って歯磨きをしたがるようになるが、歯を磨くというよりは口に入れて噛んだりしゃぶったりして遊んでいる場合が多く、そのため乳幼児本人が使用する歯ブラシは安全に配慮された物がよく、また噛んで毛先がすぐに傷んでしまうため、本人用と仕上げ磨き用の歯ブラシは分けた方がいいです。
乳幼児用本人の歯ブラシとしては、基本的にブラッシング効果は期待しないため、慣れ親しみやすいよう工夫されたゴム製の歯ブラシやおもちゃ型の歯ブラシから使用し始めてもよいかと思います。