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国民皆歯科健診とは?(目的 いつから)

 

6月にまとめられた政府の  骨太の方針 の中に、国民皆歯科健診という言葉が取り込まれました。

今までは、18歳までは歯科健診が義務付けられていたのですが、全ての国民が歯科健診を受けることの実現に向けて、検討を始めることが示されました。

日本歯科医師会が全国の40歳以上、約19000人を対象に行った調査では、残っている歯の数が20本以上ある人は、0〜4本の人よりも年間の医療費が平均で17万5900円も低いという結果が出ました。今後、国民ひとりひとりが歯科健診を受けて虫歯や歯周病の重症化予防に努めて多くの歯を残す事が出来れば医療費全体の抑制にもなります。

歯周病と全身疾患との関係性について、この数十年で多くの研究が進んでいます。現在、関連性が指摘されている主な疾患について述べていきます。

アルツハイマー型認知症、糖尿病、心血管疾患、誤嚥性肺炎、コロナウィルス感染症、非アルコール性脂肪肝、関節リウマチ、メタボリックシンドローム、早産 低体重児出産、などの関連性を指摘されています。

定期的な口腔内のチェック、歯石の除去や歯周ポケットや虫歯の管理を行う事によって上に述べたような疾患になりにくく、なっても重症化しにくくなります。

国民皆歯科健診の実施により歯の健康を維持して他の病気の誘発を抑え、健康寿命を伸ばすという効果も見込まれてます。しかしながら、まだまだ具体的な内容はまだ何も決まっておらず3~5年をめどに検討されているようです。是非、実現していただきたいと思います。