ブログ/小児歯科

1歳から3歳の口の中 (こどもの歯並び 治療 予防)

乳歯は、まず下の真ん中の2本の歯からはえはじめます。続いて上の真ん中の2本、その両脇、下の奥歯、最後に上の奥歯がはえるのが普通ですが、そうでなくても問題はありません。

最初にはえる下の前歯が生後8〜9ヶ月頃にはえてきて、最後にはえる上の第二乳臼歯が2歳5~6ヶ月ごろにはえ、20本がそろうのが平均的です。個人差があるので遅れてても心配ありません。

乳歯の奥歯がはえていないか、はえてもしっかり噛み合ってない時期は噛み合わせはとても不安定なため、下顎を前に突き出すような動きは異常ではありません。3歳児くらいになって明らかな歯並びの異常があれば少し心配です。自然に治る事もありますが、顎の成長に悪い影響を与えたり、虫歯になりやすくなったりする事もありますので、そのままにせず、一度かかりつけの歯科を受診して説明を受けることをおすすめします。

この時期の虫歯治療はとても大変です。虫歯の診断や問診やレントゲンなどの検査も難しいうえに歯そのものも未熟で、歯の根も完成していないからです。そして何よりも治療のため、しばらくの間口を開けたままでいなければなりません。上手に治療をさせてくれる子供の方が少ないです。

1歳半健診で虫歯を持っている子供の割合は少ないのですが、3歳児健診では少し増えています。1歳半で虫歯が無くてもまずは3歳までを目安に虫歯をつくらないようにしてあげて下さい。

活発に動くようになるとそれだけエネルギーを消費して、3回の食事だけでは足りなくなり、間食が必要になります。おやつは、もう一回の食事と考えてください。甘いお菓子はもう少し待ってください。虫歯の原因になるだけでなく、味覚形成のうえからも大切なこの時期、甘い味に慣れさせてしまうとそればかり欲しがるようになり、その他のいろいろな味覚が育ちにくくもなります。

この時期から虫歯予防が大事です。虫歯になって歯科医院へ行くよりも、1本も虫歯のない時から虫歯にならないために受診しておく事をおすすめします。